目次
はじめに
前回【第6回】GCPの無料枠でdev.toなみの爆速Wordpress環境を構築する(Wordpress設定編)ではWordpressの環境を構築のWordpressの初期設定などを終わらせたので今回【第7回】GCPの無料枠でdev.toなみの爆速Wordpress環境を構築する(爆速設定編)はdev.toなみの爆速Wordpress環境を構築していこうと思う。
「爆速」を実現するための基本的な構造はdev.toのそれと近い。
dev.ioなみの爆速を実現するのに必要なWordpressのプラグイン
WordPress側で爆速を実現するのに必要なプラグインは下記の三つ。Wordpressのプラグインの「新規追加」からそれぞれのプラグイン名で検索すれば出てくるのでインストールしよう。
それではそれぞれのプラグインの設定について解説していく。
Instant Clickの設定
「InstantClick」は、ページ間の移動を高速化してくれるもの。リンクテキスト上にマウスオーバーした時点でリンク先を取得し、リンクテキストをクリックした際にその取得したデータを表示させる。クリックした瞬間に次のページが表されるので体感的には待ち時間がほとんど感じられない。
ただJavascciptを使用している場合、動作しないものも出てくる。Google Analyticsも初期設定では動作しないが、下記の修正を加えれば問題なく稼働する。
InstantClickでGoogle Analyticsを動かす
InstantClickの設定画面にある「Custom JavaScript」に下記のコードをペーストする。ペーストする場所は参考画像のように「InstantClick.init();」の直前に挿入すること。
InstantClick.on('change', function() {
ga('send', 'pageview', location.pathname + location.search);
});

これでInstantClickを導入しても無事にGoogle Analyticsでユーザの動きを読み取ってくれる。
InstantClick使用時のAdmin画面の不具合

InstantClickを使用時に通常ページから管理画面に入ると上記のように表示が崩れるが「再読み込み」すれば表示は直る。
Autoptimizeの設定
「InstantClick」でリンク先を先読みするには、読み込み先のHTMLも軽いほうがいいので「Autoptimize」で最適化しちゃいましょう。ついでもJavascriptとCSSも最適化しておく。

「Javascript オプション」では「Autoptimize からスクリプトを除外: 」の項目にカンマ区切りで「instantclick.min.js」を追加しておこう。でないと「InstantClick」が動作しなくなる。「PageSpeed Tools」のスコアにこだわるのであれば「すべての CSS をインライン化」にチェックを入れる。そうすれば「PageSpeed Tools」のスコアが劇的に改善する。
Cloudflareの設定
dev.toなみの爆速を実現するために今回は画像やCSS、JavascriptファイルだけでなくページのHTMLデータもCloudflareにキャッシュさせるので、投稿後にCloudflareのキャッシュデータを削除しなければならない。更新するたびにわざわざCloudflareのサイトへ行ってキャッシュを削除するのは現実的でないのでプラグインを入れて投稿時に自動的にキャッシュを削除する。
CloudflareのAPI key取得
まず、CloudflareからAPI key取得する。

該当するドメインの「Overview」画面にある「Get Your API Key」をクリック。

すると「My Profile」画面に移動する。「API Keys」の項目に「Global API Key」の「View」をクリック。

登録時のパスワードを求められるので入力すれば上記のように「Global API Key」が表示されるのでコピーしておく。

次にプラグイン設定画面から「Sign Here」をクリック。

Clouflareのアカウント作成時に登録したEmailと先ほど入手したAPI Keyを入力し「Save API Credentials」をクリック。

すると設定画面が表示されるので「Automatic Cache Management」をオンにする。これをオンにすることで投稿、削除やテーマの設定を変更した時に自動的にClouflareのキャッシュが削除される。
dev.ioなみの爆速を実現するのに必要なClouflareのキャッシュ設定
現在、こちらの「Page Rules」を使用してのキャッシュ設定はセキュリティの観点から使用しないことをお勧めします。一般の訪問者にWordPressの管理バーが表示されたり管理者でないと表示されない項目などが表示される可能性があります。下記の設定を施す場合は、これらの点を理解した上で設定してください。またユーザー設定内で「サイトを見るときにツールバーを表示する」のチェックを外しツールバーを非表示にしておいてください。
次に画像やCSS、JavascriptファイルだけでなくページのHTMLデータもCloudflareにキャッシュさせるために特別な設定を行う。

まず「Cloudflare」にアクセスし、該当のドメインのメニューから「Page Rules」に入り「Create Page Rule」をクリック。

次に、ワイルドカードを使ってサイトのサブドメインを使用した場合の全データをキャッシュさせるように設定する。まずURLの項目に例のようにドメインをアスタリスク「*」で囲むようにし入力する。「free-wordpress.cf」の場合であれば「*.free-wordpress.cf/*」となる。そして「Cache Level」とし「Cache Everything」と設定する。これでページのHTMLデータもキャッシュされるようになる。
まとめ
これで完成だ。
爆速度合い
GTmetrix

こちらは「GTmetrix」で計測した結果。3.6秒ではなく360ミリ秒なのである。運がよければ200ミリ秒台もたたきだせる環境となっている。それにオススメのテーマ(Iconic One)を使えばスコアもこのようにPageSpeed Scoreでは100%、YSlow Scoreでも97%を実現している。
PageSpeed Insights
そして「PageSpeed Insights」ではモバイルで「98」パソコンでは「99」という高いスコアを叩き出している。「PageSpeed Insights」でこのポイントを叩き出すのはなかなかの至難である。このポイントはWordpressのプラグイン「Autoptimize」のカスタマイズ設定によるものが大きい。


爆速デモ体験
さて気になる成果だが下記にリンクを二つ貼っておくので実際にご体験ください。
ちなみに当サイトもこれらと同じ環境で動いている。今まで一度もサーバは停止することなく安定して動作しているし、これらのプラグインを導入しても設定さえ気をつければ、Google AnalyticsもGoogle Adsenseも問題なく動作している。
しかし色々と不安もあるだろうから必ず定期的にバックアップしておこう。ちなみに定期的にWordpressをバックアップする場合のオススメは「UpdraftPlus – Backup/Restore」と「Google ドライブ」のコンビネーション。
ということで是非みなさんも今回紹介した方法でWordpressを構築してみてはいかがでしょうか。全て無料で構築できる方法なので気軽に挑戦できるだろう。しかし、もし本気でブログを始めるならドメインは有料の独自ドメインを取得するのを薦める。
では、みなさん。素敵なWordpressライフをお送りください。
“【第7回】GCPの無料枠でdev.toなみの爆速WordPress環境を構築する(爆速設定編)” に1件のコメントがあります